自社の無線綴じがレベルアップしていた件

ご覧いただきましてありがとうございます。大日印刷株式会社の藤田です。
弊社は製本まで行う印刷会社なのですが、無線綴じの糊が変わったというので、徹底調査してみました!

そもそも中綴じ・無線綴じとは?

製本方法のひとつで、弊社では中綴じと無線綴じの2種類を社内で行っております。中綴じはこのように中心に針金を刺し、開くようにした製本方法です。こちらが無線綴じです。中綴じと違い、針金ではなく特殊な糊を使って背を貼り付けて製本する方法です。中綴じと違って丈夫なつくりになっており、見栄えも変わります。この無線綴じに使っていた糊が今回進化したそうです。

無線綴じの糊には種類がある

無線綴じに使われる糊には種類があります。EVA系ホットメルト接着剤PUR系ホットメルト接着剤の2種類があります。この2つにも違いがあるのでご説明します!

EVA系ホットメルトの特徴

・価格が安価である
・接着してすぐ使える(速乾性に優れている)
・食品衛生法に対応しているものが多く人体に優しい
・ページを完全に開ききることが出来ない

PUR系ホットメルト接着剤の特徴

・耐熱、耐寒性に優れている
・経年変化が少なく、長く使用が出来る
・糊の塗布厚が薄い為、本の開きが良い

このような違いがあります。EVA系ホットメルト接着剤は加熱することで溶解し、熱が冷めることで硬化する性質があります。そのため耐熱性が弱いという短所でもありました。比較してPUR系ホットメルト接着剤は空気中の湿気や被着材質に含まれる水分に反応して硬化する性質を持っているため、仕様前の製品は密封状態で包装されています。
常温や常圧下では固体ですが、包装を開封して湿気などの水分に触れる環境に置くと反応が始まり、さらに丈夫な個体へ変化するそうです!
未反応の状態であれば加熱溶解と冷却硬化のサイクルを繰り返すことが出来ますが、反応が進むにつれて加熱溶解しにくくなり、最終的には溶解しない丈夫な個体になります。反応が終わったPURは強力な接着力が生じ、再び熱で溶解されることはないので耐熱性・耐寒性に優れています。

以前まで大日印刷ではEVA系ホットメルト接着剤を使用していましたが、PUR系ホットメルト接着剤とEVA系ホットメルト接着剤の間の属性を持つ、PO系ホットメルト接着剤に変更をいたしました。接着剤が変わる前までは、接着剤が安定しづらいこともありましたが、PO系ホットメルト接着剤に変更してからはより丈夫な製本を行えるようになったそうです。丈夫で長持ちする製本を作成したい際はぜひ一度、製本に使用している接着剤にも注目してみてはいかがでしょうか?より詳しく知りたい方はお気軽に弊社の営業までお尋ねください。

まだまだ進化し続ける大日印刷に今後ともご期待くださいませ!

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